A.先生の説明は、専門用語が多く、理解しにくいものです。
これは専門用語についての知識、理解度の違いや、歯科医と患者さんの価値観の違いから起るのではないのでしょうか。
歯科医院においては「先生が言った(説明した)こと」と「患者さんが聞いた(理解した)こと」が必ずしもイコールにならない場合が多々あります。
歯科医が「今までの説明で、わかりにくい点などございませんか?」と付け加えてもそこで何かを質問できる人がどれくらいいるでしょう。
何がわからないのかもわからない状態で、「ありません」と答えてしまう患者さんが沢山いるのです。
以前の歯科治療は、「早く治ればいい」「ただ治ればいい」と満足していた患者さんの意識が、現在では、「十分な説明をしてもらって、納得したうえで最善の治療を受けたい」に変わってきました。
患者さんが知りたい説明は、入れ歯を入れると「どんなものがどれくらい食べられるのか」という結果を期待します。
しかし、歯科医はその治療の利点と欠点は説明しますが、無理やり患者に決断を強いることはなく、決断は患者さんに委ねます。
歯科医は具体的に「噛む力が何%アップする」「何歳若返る」を断言することはしません。ここに、患者さんの期待している答えと歯科医が話す説明には、隔たりがあるのです。
まず、何を伝えたいのか、何を知りたいのか、整理してみましょう。
「情報を集めて選択する」ことができれば、「治ればよい」というレベルから、納得したうえで治療に専念できるはずです。
わからないことは、どうぞ歯科医やスタッフ(受付・衛生士・技工士)に聞いてください。
歯科治療を理解することで安心して治療を受けることができるはずです。
2016-02-04