A. 入れ歯は軟らかい歯ぐきの上に乗っている人工物だからです。
部分入れ歯では、ご自分の歯や歯根が噛んだ力が顎の骨にダイレクトに伝え、歯と歯が接触するだけではなく「ギュ」と噛みしめることができます。
しかし、総入れ歯では噛み締める力は、軟らかい粘膜の部分に吸収されてしまい、十分に歯ぐきに伝わりません。
そのため、幾ら噛みしめても食べ物を切れなかったり、磨り潰せなかったり、飲み込めなかったりします。
また、噛めない入れ歯を長期間使い続けることによって、咬筋は衰え、顎堤も痩せます。
総入れ歯は天然歯に比べて約20%の力でしか噛めないといわれています。
一方、その弱い力のおかげで歯ぐきが守られて食事が出来るのです。
全力で噛んだら、歯ぐきが傷だらけになり痛くて食べられなくなるでしょう。
入れ歯の限られた範囲の中で、噛めるものを選んで使う「こつ」を身につけてください。
そうすることで、上手に入れ歯を使いこなすことができるようになります。
2015-05-22