A. 歯のかぶせ物(金属やセラミック製の差し歯)や入れ歯を、口腔内(口の中)に装着する時に噛み合わせの調整をおこないます。
先生のいう「カチカチ噛んでください」は対合歯(噛み合う相手の歯)との噛み合わせが高くないかを患者さんが咬合紙(薄い赤や青の紙)を噛んで印の付いたところで確かめているのです。
上下の歯が均等に噛み合うように、少しずつ削って調整しています。
主に押し潰す力の掛かり方をチェックしています。
「ギリギリ擦ってください」は食べ物を磨り潰す時に多くの歯がバランスよく擦り合い、下顎が左右に動く際にぶつかったり、引っかかったりしていないかを確かめているのです。
総入れ歯はギリギリ擦った時に、片方ばかりに力がかかっていると入れ歯が外れる原因になってしまいます。
ですから、そんなに力を入れた咬合紙を噛む必要はありません。
噛む力を測っているのではなく、歯と歯の接触状態を見ているからです。
噛み合わせただけで痛みが出る時はすぐに先生に伝えてください。
かぶせ物が歯から浮いていたり、入れ歯が歯ぐきに戻りきっていないのかもしれません。
多少の痛みや圧迫感があっても、歯科治療に慣れていない方は、こんなものか我慢してしまうことがあります。
噛み合わせには癖があります。
診療室で調整した時とご自宅で食事したり、寝ている間に歯を食い縛ったりした時では違いがあります。
そのため、後日、噛み合わせのチェックは、大切です。
2015-05-22