A.入れ歯の多くの患者さんは、唾液が出にくい口腔乾燥症(ドライマウス)で困っています。
唾液の役目は食物を軟らかくしたり、潤滑油として食物の通りをよくし、舌の動きやすくしています。
一方、まれに唾液過多の症状の患者さんがいますが、ほとんどが、唾液嚥下障害により、口の中に溜まった唾液を呑み込めなくなっているようです。
唾液が過剰に溜まると入れ歯の吸着がそこなわれることがあります。
唾液の潤滑油としての役目が、かえって災いしてしまいます。
特に下顎の総入れ歯は、入れ歯の船が唾液の海に漂うようなものです。
入れ歯を安定させるには、噛み締める力で義歯床を同等沈下させることです。
同等沈下とは、入れ歯を均一な力で支え、粘膜に密着させることで入れ歯を吸着させることです。
入れ歯は噛み締めることで安定しています。
奥歯でよく噛むことは効果がありますので、まず、リハビリトレーニングから始めましょう。
2016-12-08