こんにちは。
みなさんは定期的に歯科医院へは行っていますか?半年に一度は行けると理想的ですが、なかなか忙しくて難しいですよね。
今日は、初めて患者様に歯磨きを指導させて頂いた時の話をしたいと思います。
私は、あさひクリニックに入社し、半年間下積みとして様々なことをさせていただく傍ら、一日でも早く患者様の治療に入れるよう勉強をして参りました。
そして、いよいよ患者様の定期検診を見させて頂く日を迎えました。その患者様は、ご自分の歯に義歯をハリガネでひっかけるタイプの義歯を使用されていました。また、患者様はお仕事が忙しく毎日の歯磨きにあまり時間をかけられないという状況も、お話の中で伺いました。
早速、義歯をはずしていただき検診に入りました。この患者様は全体的に磨き残しが多くあり、中でも上の歯の奥歯には虫歯が発見されました。また、ハリガネを支えている歯には炎症や歯が揺れるといった症状が見られました。
このままでは、せっかくご自分の歯が残っていても、虫歯や歯周病で歯を失ってしまう可能性もあるため、今の症状にあった歯ブラシを指導させて頂く必要がありました。
この患者様には上の歯の奥歯の磨き方についてお話させて頂きました。ここに磨き残しがあるので、こうして~このようにして~と、つい私は熱心に説明してしまいました。しかし、これこそが問題だったのです!
この患者様が数か月後に定期検診でいらした時、前回指導させて頂いた所に改善が見られませんでした。そこで、それとなく患者様に歯ブラシはいかがでしたか、と尋ねてみました。
すると、「たくさんアドバイスをもらいすぎて何が何だか分からなくなってしまって…」と、思いがけない返答を頂いたのです。
前回の自分の指導内容を思い返すと、一番優先して磨いて頂く必要のある歯だけなく、気になるところを何か所も指導していたことに気が付きました。また、専門用語を使っていたかもしれないと深く反省致しました。
患者様に歯磨きの指導をするということは、分かりやすくあることが大前提です。以前の私はこうした最も重要なことを見落としていました。そこからというもの、患者様が無理のないペースで歯ブラシを続けていけるように、又、少しでも歯に意識を持っていただくためにはどうしたら良いのか、試行錯誤の日々であります。
患者様に知識を提供するべき立場でありながら、患者様には日々教えられてばかりな私です。
これからも、患者様と一緒に成長していけるように頑張りたいと思います!
2014-10-15