インプラント周囲炎予防外来

インプラント周囲炎の予防外来

末永く快適にインプラントをご使用いただくために!!
インプラント周囲炎の早期発見、早期治療!!
インプラントを守る!!

インプラント治療後のトラブルの大きな原因の一つが定期的なメインテナンスの徹底不足によるインプラント周囲炎があります。
インプラント周囲炎は、ひとことでいえばインプラントに生じる歯周病です。
インプラント周囲炎は、放置してしまうと、インプラントを支えている周りの骨が溶けてしまい、最終的にはインプラントが抜け落ちてしまう怖い病気です。
当院ではインプラントを末永く快適にご使用いただくため、インプラント治療終了後のメインテナンスによるインプラント周囲炎の早期発見、早期治療をとても大切にしています。
適切な治療を受けることにより、長期間快適にインプラントをご使用いただくことが可能です。

※せっかく、インプラント治療を受けたのに、担当医より、抜いたほうがいいといわれている方、適切な治療が行われておらず、インプラント周囲炎の症状でお悩みの方も、お気軽にご相談下さい。

インプラントを末永く快適にご使用いただくためのセルフチェック

噛んだときに違和感を覚える
インプラントあたりがむずがゆい
歯ぐきの隙間が大きくなった感じがする
インプラントが長くなったようだ
口臭が気になる
ブラッシングのとき、インプラント部位から出血
インプラント部位が腫れたり、膿が出ることがある
インプラントがグラグラしている…などなど

インプラント周囲炎は、自覚症状が少ない一方、
いったん、病気が進行すると天然の歯の歯周病と比べて、数倍の速さで悪化してしまいます。

インプラントを守るためのインプラント周囲炎段階的治療の流れ

インプラント周囲炎の診査診断を行い、進行度合いに応じたインプラント周囲炎の治療を行っていきます。

※インプラント周囲炎の進行度合いにより、どの段階までの治療が必要になるか個人差があります。

STEP1 定期的なメインテナンス

インプラントを末永く快適にご使用いただき続けるために、エアフローマスターという最新器械の導入し、定期検診時に、インプラント周辺や、歯のバイオフィルムをていねいに除去いたします。

今までは到達が困難だった部位への清掃アクセスが可能になり、お口を大きく開けられない患者様の負担を軽減し、インプラントや歯面にマイルドな清掃が可能になりました。

また、インプラントというデリケートな部位へのアプローチのため安全対策として、ノズル先端から根尖方向へは水だけ、側面からはパウダーとエアーが噴射されます。

歯面に沿って挿入できる軟質素材のペリオフローノズルは、いままで到達が困難だった舌側に傾斜している歯に、容易にアクセスでき、その上、感染、衛生面を考慮したディスポーザブルタイプです。

歯周病菌を徹底して取り除くため、非常に微細な粉末状のアミノ酸を噴霧状に吹き付けてプラークを除去するエアフローマスターは、無痛であると同時に治療時間の大幅な短縮を実現しました。

1回の定期検診では、90分程度時間をお取りし、デリケートなインプラントは、もちろんのこと口腔内全体のクリーニングも同時にていねいに行います。インプラントにやさしく、患者様に快適なメンテナンスを3ヶ月に1回の定期検診をご提供いたします。

STEP2 光殺菌(LAD)治療

第2ステップとして、インプラント表面の歯周病菌を光殺菌することによって、インプラント周囲炎の進行を食い止めます。
光殺菌治療とは、LADはLight Activated Disinfectionの略で、 日本語では「光殺菌」と訳され、光感受性ジェルを細菌に浸透させて光で殺菌する安全で画期的な治療法です。
定期的メンテナンスに加えて光殺菌治療を行うと、「とどめの一撃」としての殺菌効果が期待されます。これまでの治療方法では除去しきれない細菌を死滅させ、治癒期間の短縮、感染の再発防止に大きく貢献します。

光殺菌治療の特徴として、細菌の細胞壁や細胞膜に特異的に浸透する光感受性ジェルを患部に浸透させ、LED照射を行うだけで治療中に痛みを伴いません。治療時間も、1~2分程度で、また、副作用もありませんので繰り返し治療が可能です。
殺菌治療法として数年前から欧米を中心に、体に優しい安全な治療法としてこの光殺菌(LAD)治療が急速に普及しています。


光殺菌装置 FotoSan630

STEP1 抗菌治療

1.2の治療をおこなっても、病状の改善が認められず、レントゲン上でも骨吸収が認められるようになると、第3ステップとして抗菌剤の適用になります。

抗生剤の長期投与は、耐性菌も懸念されるため、当院では慎重に投与します。

抗菌剤投与には、メトロニダゾール、オルニダゾ-ル、アモキシシリンなどを投与します。 また、インプラント周囲ポケット内への局所投与には、ペリオフィールを使用します。

4. β‐TCP AIR ABRASION

STEP4 β‐TCP AIR ABRASION

インプラント周囲の石灰化物を含めた汚染物質が、機械的清掃、研磨、プラークコントロールの徹底、光殺菌剤治療、抗菌剤投与など、前述の1,2,3の治療を段階的におこなってもインプラント周囲組織に著しい改善がみとめられず、レントゲン上でも骨吸収が認められるようになると、第4ステップとしてβ‐TCP AIR ABRASION治療になります。
β‐TCPは、生体に親和しやすく、吸収性も高く、整形外科でも使用されている体に安全な骨補填材です。
骨補填材に使用される程度の適度の硬度を有するβ‐TCPをパウダー状にし、インプラント表面の頑固な石灰化物を含めた汚染物質に360°回転するヘッド部と小さくなった先端ノズルで的確に噴霧し、除染します。
そして、インプラント周囲組織に改善が認められれば、骨再生療法に移行することも期待できます。

STEP5 定期的なメインテナンス

インプラント周囲炎が治癒し、安定期に入った以降、定期的なメインテナンスは、必要です。
細菌感染によって起こる歯周病やインプラント周囲炎は、細菌を除染しても、定期的なケアを怠れば、再度感染・発病してしまう可能性があります。
特にインプラント周囲炎は、天然の歯の歯周病よりも自覚症状が乏しい一方、病気の進行が早いので早期発見早期治療のため、3カ月に1度の定期検診が必要です。