入れ歯・歯周病

歯周病とは?

歯周病とは歯を支えているまわりの歯グキやあごの骨に炎症が起こる病気のことです。

歯周病は、ほとんどの方が気づかないうちに侵されていることが多く、サイレント・デイジーズ(沈黙の病気)といわれ、生活習慣病のひとつなのです。現在、日本人の30歳以上で実に8割以上の方が歯周病の予備軍あるいは歯周病とされ、加齢と共に歯周病で悩まれている方が増えていきます。中高年の歯を失う原因の7~8割が、歯周病と考えられているとても怖い歯の病気なのです。

虫歯と違って初期の歯周病は痛みを感じることが少なく、ほとんどの方が、自覚症状がないまま放置していて、気がついたときは、とりかえしがつかない手遅れ状態になっています。
遺伝がまったく関係ないわけではありませんが、ほとんどが菌による炎症なのです。

統計的に見ても、欧米先進国に比べて、今の日本の現状は、80歳の方の歯の平均残存数はたったの6.8本(厚生省調べ)しかありません。
通常、人間のお口の中には28本の歯がありますから、約4分の1しか残ってないのです。
参考までに、アメリカの85歳の時の平均残存歯数15.8本、スウェーデンの75歳の平均残存歯数19.5本です。

平成23年歯科疾患実態調査 結果の概要について(発表)

この調査は、わが国の歯科保健状況を把握し、今後の歯科保健医療対策の推進に必要な基礎資料を得ることを目的に、昭和32年より6年ごとに実施している。平成23年11月に実施した、第10回の調査結果の概要が、別紙のとおりまとまったので発表する。

この調査の結果から、8020達成者(80歳で20本以上の歯を有する者の割合)は38.3%であり、平成17年の調査結果24.1%から増加している。(8020達成者は、75歳以上80歳未満、80歳以上85歳未満の数値から推計)

なお、この調査は、全国を対象として、平成23年国民生活基礎調査により設定された単位区から無作為に抽出した300単位区内の世帯及び当該世帯の満1歳以上の世帯員を調査客体としており、今回の被調査者数は4,253人(男1,812人、女2,441人)であった。


※厚生労働省ホームページより

6月4日(月)から10日(日)までの1週間は「歯の衛生週間」です。
[3]現在歯の状況(20本以上の歯を有する者の割合等)
20本以上の歯を有する者の割合は増加傾向にある(表16、図16)。なお、75歳以上80歳未満、80歳以上85歳未満の年齢階級の数値を単純平均することで80歳での数値を推定すると、1人平均現在歯数では13.9、20本以上の現在歯を持つ者の割合での推定値は38.3%となる。
40歳以上の男女比較において、80歳以上では1人平均現在歯数、20本以上の歯を持つ者の割合ともに男性のほうが女性よりもやや高値を示した。

一方、80歳以上で、残存歯が20本以上お持ちの方も時代とともに、増加傾向にあります。

しかし、欧米の先進国に比べて、
まだまだ、医療側の歯を残すための適正な情報を提供不足であったり・・・
もう年だからとあきらめが早かったり・・・
そもそも患者さんが、その適正情報をまったく知らなかったり・・・
とまだまだ改善できる点がたくさんあります。

歯は残せない・・・
年をとったら、歯が悪くなるのは、当たり前・・・の時代は、終わりました。

現在の最新歯周治療技術で、大事な歯を1本でも残していただき、末永くご自分の歯で、食事をおいしくいただくことの手助けになれれば幸いです。