入れ歯は、あって当たり前と思っていませんか?
歳と共に日々、身体は変化しています。口の中も変化しているのです。どんなに上手に入れ歯を作っても合わなくなるのです。メガネや補聴器があわなくなっても、眼科医や耳鼻科医のせいにはしませんが、入れ歯が合わないと歯医者や歯科技工士のせいになります。これってなんか違いますよね?
私は、口の中の変化を長年の経験から、先を見越して快適な状態を長持ちさせることができればと思い入れ歯を作っています。
伊豆諸島の大島から通院されている患者さんは、地元で最初に作った入れ歯があまりにあわなくて歯科医院の帰りに海に放り投げたそうです。
入れ歯は、ポリメチルメタクリレート{PMMA}と呼ばれる高分子材料で作られています。残念ながら、今の入れ歯は生体の変化に応じて形を変えてはくれません。人工臓器としての宿命です。しかし、口の中は微妙に変化します。加齢とともに少しずつ変化し高齢になると、その変化は一段と大きくなります。歯槽骨に力が加わらなくなると、骨はどんどん吸収して歯ぐきの形も変わっていきます。せっかく作った入れ歯も5年であわなくなります。
やはり、適当な時期に新しい入れ歯に作り替えることです。できれば、噛み合わせのバランスが良い内に歯科医に相談して、現在の自分の口にあった入れ歯を作る事をお薦めします。
2015-01-01