自分の歯が並んでいた場所とまったく同じ位置に入れ歯の歯を並べれば、歯があった時の顔立ちに戻ることができるだろうか?
仮に同じ大きさの人工の歯を同じ位置に並べたとしても、顔貌のボリュームを回復することはできません。どうしても自分の歯が抜けた段階で歯ぐきは急速に吸収して行きます。
入れ歯を入れたら、唇が薄くなったと感じたことはありませんか?
若いころの唇は、立体感があり、鼻の下の真ん中に人中(鼻の下の溝のこと)があり、キューピットボウ(天使の弓)と呼ばれています。
それに比べて老化した口元は、人中が薄くなり、キュウピットボウの凹凸がなくなってきます。
唇を引き上げる表情筋や弾性繊維の衰えから重力に耐え切れずに歯の下が伸び下がり唇が薄くなるのです。
また、噛み合わせが低いと唇が中へ入ってしまいます。噛み合わせの高さが低いと「へ」の字型になって、いつも不機嫌そうにも見えたり、高いと鼻の下が伸びた入れ歯顔になります。
しかし、入れ歯はセラミックの被せ物の歯と違い人工の歯ぐきが付いています。
この歯ぐきが正しい位置に並べられた人工の歯を包み込むことで、若々しい顔貌を回復しています。
2015-01-01