唾液の多い人、少ない人がいます。大人が、1日に口の中に出す唾液の量は、排泄する尿の1日の量と等しく1.5リットルという量だそうです。
夜間でも、昼間より少ない唾液が出ていて、口の中を最低限に潤して口腔粘膜を保護しています。
耳下腺からは、サラサラした水のような唾液が、
舌下腺からは、粘っこく糸の引くような唾液が、
顎下腺からは、両者の中間くらいの唾液が分泌されます。口の中でそれらが混ざり合い、食物の性状に応じた唾液が分泌されて行くのです。
唾液の分泌は、元来 自律神経によって調整されているのですが、時には自らの意識によって影響されます。たとえば、楽しい食事では、唾液分泌量もおおいに増して消化を助けます。反対に「砂を噛むような」と表現される食卓では、唾液の分泌は極度におさえらて少なくなります。
唾液中には、様々な病原菌が混在していますが、
細菌感染を防ぐための自然感染防御機構も併せ持っています。たとえば、抗菌性をもつ唾液過酸化酵素 リゾチーム,チオシアン、免疫グロブリン、ラクトフェリンなどです。
これらの物質は、殺菌ないし抗菌力をもち、口の中のバクテリアの過剰増殖や為害作用をコントロールしています。
そして、種々の菌が バランスを保ちながら、常在菌として存在し、外部からの侵入してきた菌の働きや増殖を抑制し合いながら 口の健康は、保たれているのです。
2014-12-30