A.当院に通院されている75歳の男性の患者さんが10年前に下顎に4本のインプラントを埋入し、固定式ブリッチを装着しました。
メンテナンスに定期的に来院され問題なく経過していたが、患者さんが脳梗塞による片麻痺が生じたため、十分なセルフケアができなりました。
その結果、口腔内が清掃不良になりインプラント周囲炎の発症を引き起こすこととなってしまいました。
介護者の口腔ケアのしやすさなどを考慮して、患者さんが取り外しできる可徹性の入れ歯に変更することになりました。
インプラント本体は、骨の中に埋入されて骨と結合していますが、上部構造はネジで固定されています。ネジで、固定式の上部構造から、インプラントにマグネットに交換し、取り外し式の入れ歯を装着しました。
食後の清掃も以前よりも簡単になり、それ以降インプラント周囲炎は落ち着いています。
この様に、セルフケアの困難な患者さんや来院できなくなってしまった患者さんのインプラントを固定式から取り外し式の入れ歯へ容易に移行できることがインプラント治療の利点の一つでもあります。
2016-03-10