A. 1本義歯とは、歯を1本だけ抜いた所にはめることができる小さな部分入れ歯のことですね。
両隣の歯は削らずに、金属の針金かピンクのプラスチックを引っかけることで入れ歯を固定します。
1本を補うだけなのでとても小さく、お口の中の違和感も少ないかもしれません。なので、お口の中にはめたまま歯磨きをしているという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、これは要注意です。
1本義歯を支えている両隣の歯は、とても汚れが溜まりやすい状態になっています。1本義歯が接触する部分は食べカスが引っかかりやすいですし、1本義歯を外さないと歯ブラシの毛先が届かない、死角になっている場所があります。こうして両隣の歯が虫歯や歯周病になってしまい抜かなくてはならなくなり…と、どんどん入れ歯が大きくなっていってしまいます。入れ歯が大きくなるにつれて、煩わしい、痛い、噛めないなど入れ歯のトラブルも増えてきます。
それに、市販されている歯磨き粉には研磨剤が含まれていることがほとんどですので、他の歯と一緒に歯磨き粉で磨いてしまうと1本義歯がすり減ったり、細かい傷が付くことで細菌の巣ができてしまい、健康な他の歯にも悪影響を及ぼしてしまいます。
食事の後はできる限り1本義歯を外し、接触していた両隣の歯の側面も丁寧に歯ブラシで磨きましょう。大きなサイズの歯間ブラシで側面を磨くのもおすすめです。また、外した1本義歯も入れ歯用のブラシか歯ブラシを使って流水下でこすり洗いをし、食べカスやプラーク(歯垢)をおとしましょう。しっかりお手入れをして、お口の中も1本義歯も清潔に保ちましょう。
2015-06-04