A. A. 近年、咀嚼と脳には様々な関係性があることが報告されています。
例えば、残存歯が少ない高齢者ほど記憶をつかさどる大脳の海馬付近の容積が減少しているという調査報告があります。
また、健康度の高い高齢者の残存歯は平均して約14.9本ですが、認知症の疑いが持たれる高齢者は平均して約9.4本の残存歯しか残っていないという報告も出ています。
皆さんお分かりかと思いますが、歯がないと物を噛みにくいですよね。そうすると、あまり噛まずに飲み込んだり、あるいは食事がおっくうになって食欲が減退しますよね。すると段々と咀嚼をする回数が減っていきます。ここが問題なのです。
「顎を動かし、物を噛む」、この咀嚼による刺激は脳を活性化させる力があります。その為、入れ歯を使わずにいくら食事をしても脳に刺激が与えられません。これにより、脳に対しての刺激が減ってボケやすくなる、という訳なのです。
また、咀嚼をすると筋肉も活性化する為、若々しい顔貌を維持することにもつながります。
「入れ歯が合わないから」と、入れ歯をせずに食事をすることは精神にも身体にも影響を及ぼします。諦めずにきちんと噛める入れ歯を作りましょう。
2015-06-04