A. 入れ歯の人工歯やピンク色の人工の歯ぐきの部分は、PMMA系レジン樹脂で作られています。
PMMA系レジン樹脂とプラスチックは、名前は違いますが同じ物です。
「漢字」と「カタカナ」のようなもので意味は同じです。
歯科技工では個々の患者さんに合わせ入れ歯を作製します。
入れ歯に並んでいる人工歯は金型を使った、レジンキャスティングによるプラスチック成型で作られています。人工歯の硬さを症例に合わせ、合成樹脂の成分を替えることによって硬質プラスチック製の人工歯を作ることもできます。
品質が均一で不純物が少なく、着色や摩耗も極めて少ないです。
人工のピンク色の歯ぐきの部分は、合成樹脂に硬化剤を混合することで個体となる熱硬化性樹脂を、技工士が個々の患者さんの蝋型から作った、シリコンや石膏の型に流し込む方法で作られます。
そのために、レジンキャスティングによるプラスチック成型のような硬質のプラスチックにはなりません、硬度では人工歯に比べてかなり劣ります
そのため、強く歯ブラシで擦ったり、歯磨き粉つけて磨くと入れ歯の表面に傷ができてしまいまい、そこに唾液に溶け出した臭いが染み込み取れなくなるのです。
色素の強い食べ物を採ることで入れ歯が着色し、一度ついた色がなかなか取れなくなるのもそのためです。
プラスチックは多孔質素材で、特に人工の歯ぐきの表面を顕微鏡で見るとスポンジのような細かな穴が沢山開いています。
乾燥すると内面に空洞ができて微妙な寸法変化を起こします。
ですから、変形を防止して十分な強度を保つために入れ歯を厚く作ります。
それが、入れ歯を入れると口の中が狭くなって舌が動かしにくくなる原因です。
2015-05-20