A. A. インプラントと入れ歯のどちらの方が、治療日数がかかりますか?という質問であれば、インプラントの方が治療日数が必要だとお答えしやすいのですが、どちらの方がメンテナンスに通う日数が多いのかと聞かれると「同じです」という答えになります。
まず、歯科治療にとって最も大切なことは「メンテナンス」ということを、皆さんご存知でしょうか?
そして、なぜメンテナンスが必要なことなのか分かりますか?
今回は、メンテナンスの必要性について順番にお話をしたいかと思います。
① 入れ歯におけるメンテナンスの必要性
よく、入れ歯にすると「歯がないから、定期検診は必要ないでしょ?」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、それは勘違いです。
入れ歯は車のタイヤと同じで、日々使用することによって歯面が摩耗していきます。
すると噛み合わせが変化したり、入れ歯がもろくなってヒビが入ってしまうことがあります。
ですので、定期的に入れ歯の噛み合わせを確認するということが大切です。
また、入れ歯が合わず「少し痛いけど病院にいくのがおっくうだからこのままでいいや」と、長い間我慢をしていると、入れ歯を支えている骨に負担がかかり骨吸収が早まってしまう恐れがあります。
そして、こうした骨吸収の進行で最も心配なことは、入れ歯を安定して支えられなくなってしまう事です。
すると、これまで以上に入れ歯の安定感が悪くなり、さらなる悪循環を引き起こし兼ねません。
このような事態を未然に防ぐ為にも入れ歯が骨に大きな負担を与えてないよう定期的に診てもらう必要があります。
② インプラントにおけるメンテナンスの必要性
インプラントの場合、虫歯にはなりませんが周囲炎が心配ですので、定期的なクリーニングや、歯肉・インプラントの状態を診てもらうことは必要不可欠です。
また、噛み合わせが強かったり、全体のバランスに問題があったりするとインプラントやご自分の歯に大きな負担がかかることがあります。
そして、噛み合わせの多くは自分では気がつかないことが多く、「しまった!もっと早く歯医者に来れば良かった」と後々なりやすいことが問題です。
これらを踏まえて考えても「どちらの方がメンテナンスに行かなくてもよい」ということは一切なく、インプラントでも入れ歯でも、あるいはご自分の歯の場合でも定期的なメンテナンスは必要です。
2015-07-31