A. 結論から言えば、ミクロの完成度で土手に合う入れ歯を作ることは可能です。
しかし、それだけでは、ピッタリ合う入れ歯とは言えません。
その入れ歯の運用、つまり使いこなす患者さんが千人いれば千通りの違う使い方をするのです。
これは、口の中の大きさ、舌の大きさ、アゴを動かす筋肉の使い方、土手のカーブの違い、顔の大きさ、残っている歯の数、傾き、虫歯の状態などの条件が一人ひとりすべて違い、それが複雑に絡み合ってその患者さん特有の入れ歯の使い方、クセになってあらわれているからです。
私たちは、使いこなす患者さんの要望に、丁寧に耳を傾け、その患者さん特有の小さなクセに気づき、入れ歯を精密調整することで、適切な噛み合わせと、入れ歯が口の中で占める最適な空間を、見つけ出し、よく噛める快適な入れ歯を作り上げていくわけです。
ピッタリ合う入れ歯を作るために重要な情報なのですから・・・。
患者さん、入れ歯専門技工士、担当医の3者の協同作業により、やっと本当にピッタリ合う入れ歯ができるのです。
2015-01-29