A. マグネット式の入れ歯と普通の入れ歯の大きな違いは、「入れ歯をどこで支えるか」ということです。
皆さんご存知のように普通の入れ歯は歯ぐき(お口の中の粘膜)もしくは残っている歯で支えます。
「歯ぐきで支える」というのは、入れ歯のピンクの部分が歯ぐきにピッタリ合うように作り、吸盤のように吸着させて入れ歯が浮かないようにすることです。
歯ぐきで入れ歯を支える時によく起きてしまうトラブルは、入れ歯がピッタリ合わずに動くことで歯ぐきを傷つけてしまい、痛みが出てしまう事です。
「残っている歯で入れ歯を支える」というのは、残っている歯に”クラスプ”と呼ばれる金属の針金をひっかけて入れ歯が浮かないようにすることです。
歯茎で支えるよりも、入れ歯が動いてしまうトラブルは起こりにくいですが、笑った時に金属の針金が見えてしまったり、針金を引っかけている歯に負担がかかってしまうというデメリットもあります。
一方、マグネット式の入れ歯は、マグネットが埋めこまれている入れ歯と、お口の中にある歯(金属を被せてマグネットとくっつくようにします。外からは見えません。)が磁力によってくっつくことで入れ歯を固定します。
マグネットは1つ600g~1000gの磁力があるものを使用しますので、マグネットの個数によってはかなり強力にガッチリさせることができます。
「マグネットの磁力」によって入れ歯を支えますので、歯ぐきへの負担はかなり少なくなります。
その結果、入れ歯がこすれて歯ぐきが傷ついてしまうことはなくなりますし、歯ぐきで支えるピンクの部分の面積を小さくできるので、オエッとなりにくいコンパクトな入れ歯にすることが可能です。
また、入れ歯の取り外しや噛む力によってマグネットの土台として使っているお口の中の歯に、負担がかかって痛みが出たり腫れたりした場合は、入れ歯のマグネットを外して歯を休ませることができます。
そして、マグネットなどの金属のパーツは全て埋めこまれますので笑って金属が見えてしまうことはありません。
メリットがいっぱいのマグネット式入れ歯、ご興味がある方はぜひ一度ご相談下さい。
2015-06-04