入れ歯からは、色々な音が聞こえてきます。
良くあった入れ歯であれば、入れ歯の装着時には、歯ぐきと入れ歯の間の余分な空気が抜ける「ジュッジュッ…」という音がします。
逆に、入れ歯を外す時には空気が入れ歯の中に入り込むことで「ジュポッ」という音がします。
部分入れ歯では、バネが｢カチッ｣ハマる音がします。
マグネットが内蔵された入れ歯では「パチッ」とマグネットが吸着する音がします。
食事中も、上顎と下顎の入れ歯がバランス良く全体で噛み合うことで、入れ歯は、｢コツコツ｣と力の入った固い音がします。この音は良く噛めているという良い音です。
しかし、噛み合わせが悪い入れ歯は、上顎と下顎の入れ歯がぶつかり合うために｢ガチャ、ガチャ｣と瀬戸物の茶碗を重ねたような音がします。噛み合わせが不安定な音です。
噛み合わせが高すぎる入れ歯は｢カチャカチャ｣という軽い音がします。
部分入れ歯で｢キリキリ｣と歯と入れ歯が擦れる音や、歯ぎしりをした時のような｢キィ―ッ｣と曇りガラスを爪で引っ掻いたような不快な音がして食事をしている時に周りの人に聞こえてしまうことがあります。
また、ご自分でしか聞こえない音としては、入れ歯が軋しむ「ミシミシ」という音がしたり、仕舞いには、固い物を噛んで[バキッ]と入れ歯の砕ける音がします。
他にも入れ歯の音ではありませんが、入れ歯があっていないと、話をする息が漏れて［Ｓ］の発音や「さ・し・す・せ・そ」の発音がはっきりできなかったりします。
歯科恐怖症の患者さんは、歯科治療が怖くて怖くて仕方がありません。
歯科医師の声は怒鳴っているようにしか聞こえません。
歯科医師が口の外で、入れ歯を削ったり、磨いたりする音が、入れ歯の悲鳴に聞こえているのです。
きっと、その患者さんには、
歯科医師が入れ歯に「どうして、おまえは、役に立たないんだ！」
入れ歯は｢痛いよー、痛いよー、助けて――｣って泣き叫んでいるように聞こえているのでしょう。そして、患者さんは、「次は私の番かもしれない」とビクビクしているのです。
入れ歯（総入れ歯、部分入れ歯）専門の東京あさひクリニック・歯科
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2015-01-05
