私が入れ歯を作る上でもっとも時間をかけるのは、人工の歯を並べる排列という工程です。
患者さんの表情を思い描きながら歯を並べるのですが、参考になるのは、患者さんの歯の無くなってしまった作業模型と歯科医が口の中で噛み合わせを記録した咬合床だけです。
そんな時に患者さんの歯が全部あった頃の歯型あればと思います。
歯があった頃から通っていた歯科医院であれば、歯の治療中の模型が保存されていることもありますが、なかなか、患者さんが自分の歯の治療したときの歯型を歯科医から、譲り受けて持っていることはありません。
私が入れ歯の歯並びをすると時には、患者さんの元々の歯がどの位置に並んでいたか、歯の大きさは、歯の形、噛み合わせは正常であったか、出っ歯や受け口で無かったかです。
多少、歯科治療をされていたとしても、その歯型から得られる情報はたくさんあります。
今からでも遅くありません。歯科医院で願いして自分の歯型を保存をすることをお薦めします。必ず、将来の入れ歯作りに役立ちます。
2015-01-01