こんにちは。寒い日が続いていますね!私は着こみ過ぎて早速肩こりになってしまいました…笑。さて、先日こんな患者様がいらっしゃいました。
「カレーを食べたわけでもないのに入れ歯の歯がこんなに黄色になってしまったの!こんなに黄色くなることなんてあるのかしら?」そう言って見せて頂いた入れ歯は奥歯の辺りが確かに異様に黄色くなっていました。歯の形もなんだか歪になっており、以前に欠けた歯を直した時の材料が黄ばんできたのかと思うほどでした。
しかし、この患者様の入れ歯はこれまでに欠けたことはなく、そもそも材料を使用していませんでした。そこで、担当の先生に相談してみたところ思いがけない返答が!
「これは入れ歯の歯の象牙質だよ!」なんと、黄ばんで見えた歯は実は入れ歯の象牙部分だったのです。私は知らなかったのですが(お恥ずかしい…)、入れ歯に並べられている歯は、実際の歯と同じようにエナメル質と象牙質を見立てて作られているそうなのです。
象牙質とは、歯の表面にある硬くつるっとしたエナメル質の下にあるやわらかい組織のことです。歯は神経に達するまでにいろいろな組織があるのですが、入れ歯でもこうした組織を再現していたのですね!驚きです。
この患者様の場合、入れ歯でよく噛めているがゆえに入れ歯がすり減ってしまい、結果として入れ歯の象牙部分が出ていたのでした。
また、先生によりますと人間の歯の象牙質は黄色であり、それを真似て入れ歯の歯も作られている為、歯があのように黄色かったとのことです。
入れ歯作りには、本当の歯と少しでも同じようにする為の工夫があれこれ施されています。そう考えると入れ歯はとても奥深いものだと思いました♪
2014-11-21