入れ歯出張製作

家族も応援!!入れ歯出張製作

歯科医院に付き添われる方は、お嫁さん、息子さん、ご主人、奥さんです。
入れ歯で苦労している患者さんと暮らすお嫁さん、息子さん、ご主人、奥さんです。
御家族はしっかりと食べて、元気になって欲しいと願っているのです。

一方、入れ歯が壊れた、入れ歯を失くした、歯が抜けた、どうしても新しい入れ歯が必要になる以外は、痛みさえなければ、あわない入れ歯で、不自由な日常生活を過ごされる患者さんが本当に多いのも現実です。

合わない入れ歯を我慢して長期間使い続けることは、食べ物も軟かい物が中心になり、十分に噛まないために、歯ぐきがやせ、咀嚼筋も硬くなり食べることも飲み込むこともなおさら難しくなります。

ぜひ、御家族の方は、

新しい入れ歯作りを応援

してあげてください。

こんな患者さんにお薦め

食事を楽しむことをあきらめていませんか?

・体が不自由で外出がなかなか難しい
・介護が必要で外出がなかなか難しい
・入れ歯は、あわないが、満足な治療を受けず、我慢している
・しっかり噛まずに飲み込むようになった
・歯ぐきが痛い
・噛むと入れ歯がガタつく、はずれる
・食べ物が細かく噛みくだけなかったり、うまく噛み切れなくなった
・食べ物が入れ歯の裏に入ってしまう
・口の中が乾きやすい
・なんだか顔がクシャとなった
・口もとのシワが深くなった
・ホウレイ線が深くなった、あるいは伸びた

こんなご家族を応援します

・家族とは別にご飯を柔らかく炊いたり、細かく、細かく刻んだ料理を作っている
・軟らかい食べ物を選んで食べている
・食事の度に入れ歯について愚痴を言う
・入れ歯があわないことで、イライラしている・話が聞き取りにくく、会話や食事中にカチカチ音がする
・家族の会話が少なくなった
・大きな口を開けて笑ったりしなくなった
・食事に興味がなくなり、外食をしたがらなくなった
・入れ歯を外している姿をたびたび見かける
・医院への送り迎えが思ったより負担になってきた

御家族にあわせた治療スケジュールをプランニングします

4つの入れ歯出張製作の特徴

①治療回数が少なく、期間短縮
②御家族の大幅な負担軽減
③痒いところに手が届く入れ歯の精密調整④初診から入れ歯完成まで完全サポート

①治療回数が少なく、期間短縮

歯科医院の通院治療の場合、入れ歯の完成まで6~8回かかります。
出張製作の入れ歯は約半分3~4回で入れ歯が出来上がります。

どうして少ない回数で完成するかというと、ご自宅を訪問中、我々は、
全ての時間を、貴方一人の入れ歯作りに集中
できるからです

1回の滞在時間は2~3時間を予定しております。
ご高齢や寝たきりの患者さんには、休み休みゆっくりと進めていきます。
集中して、入れ歯製作にあたりますので、製作日数を大幅に短縮できます。

遠方の患者さんには、私たちが、近くのホテルに宿泊して、短期で入れ歯を仕上げることもあります。

②御家族の大幅な負担軽減

治療開始をする前にご本人、御家族と十分な治療日程の打ち合わせをします。原則として、
完成までのスケジュールを決定後、治療開始となります。

従いまして、
送り迎えはもちろん不必要、御家族の付き添いも大幅軽減されます。

③痒い所に手が届く入れ歯の精密調整

入れ歯出張製作では、技工士が、いつでも患者さんに立ち合えます。

ドクターと入れ歯専門技工士が、集中して、入れ歯製作に当たることにより、より患者さんの意見を取り入れた快適な入れ歯作りが可能です。

「入れ歯の右上の糸切り歯の隣の小さな奥歯の舌に当たる所が尖ってるみたい…丸くできないですか?その奥にざらつく所も気になります」

患者さんの噛み癖、入れ歯の汚れ、取り外し方の癖まで情報源に、
痒いところに手が届く精密調整
しています。

④初診から「快適な入れ歯」まで完全サポート

初診から入れ歯の完成まで集中的に患者さんに向き合います。

現在ご使用している入れ歯の破損部位、たわみ、ひび割れ、歯やバネの緩みの原因究明に始まり、集中して入れ歯作製にあたりますので、回数もすくなく、快適な治療をご提案致します。

入れ歯出張製作Q&A

質問1 家の周りは坂が多くて、介護をする私も高齢です。ほんとに家まで来てくれますか?

回答  お伺います。
治療も当院と御家族、患者さんの日程を調整し、無理ない治療日程をご提案致します。
その上で治療が開始となりますので、ご安心ください。
まずは電話で相談してください

質問2 高齢者施設に入っているのですが…

回答  今年も、高齢者施設の担当者より、入れ歯製作の依頼をうけ、何度も、電話とFAXで打ち合わせ後、入れ歯の出張製作をいたしました。毎日の食事を見ているケアマネジャーかヘルパーさんですので、入れ歯完成後の入れ歯調整も毎日の食事を見ている方ならではのアドバイスを受け、大変、治療の手助けになりました。
毎日の食事を担当のケアマネジャーかヘルパーさんにまず、ご相談ください。

質問3 都内で、寝たきりでなくてもいいのですか?

回答  お近くでも治療日程を合わせ、お伺います。歯科医院に嫌なイメージがある、怖いという患者さんでも構いません。
患者さんのご要望に合わせ対応致します。

質問4 訪問回数は、歯科医院に通院するのとでは、どのくらい違うの?

回答  歯科医院の通院では入れ歯の完成まで6~8回かかります。
出張製作の入れ歯は3~4回の半分で入れ歯が出来上がります。
どうして少ない回数で出来上がるかですが、出張のその時間、スタッフが貴方の入れ歯作製に集中できるからです

質問5 治療終了までの治療回数を教えてください。

回答  調整まで含めて6回が目安です。

質問6 1回の訪問治療にかかる時間を教えてください。

回答  1回の治療時間は2~3時間必要になります。
ご高齢や寝たきりの患者さんも多いですので、その日の体調にあわせ、
休み休みゆっくりと進めていく場合もありますので、ご安心ください。

質問7 準備するものはありますか。

回答  畳半畳のスペースと水を使うので洗面台か流し台をお借りします。
製作に必要な器材は、前日までに、郵送でお送りしますので、特にご用意頂くものはございません。

質問8 治療費はどのくらいかかりますか?

回答 治療費は残念ながら、通常より割高になります。ご自宅までの往復の交通費は、患者様負担に加え、ご自宅に訪問している間は、当院は休診になります事情をご察しの上、ご了承ください。
まずは、当院にご相談ください。
総治療費の見積もりをお出ししますので、その上で、治療を開始するかどうかを決断することが良いと思われます。

質問9 入れ歯出張製作の日程を教えてください。

回答 

入れ歯製作の製作日程

出張製作1回目(所要時間 3時間)口腔内診査(口の中の様子を調べる)
出張製作2回目(所要時間 3時間)
型取り、
現在使用中の入れ歯を参考に型取りと噛み合わせを記録して、咬合器という口の中や顎の動きを模型の上に再現します。

出張製作3回目(所要時間 3時間)
歯並び、噛み合わせの試適
入れ歯の大きさ、噛み合わせ、歯並びを確認できる仮りの入れ歯を口の中で合わせます。

出張製作4回目(所要時間 3時間)
新入れ歯装着
仕上がった入れ歯を装着します。

出張製作5回目(所要時間 3時間)
入れ歯調整
咬合器にリマウントし間接法で入れ歯の調整おこないます。

入れ歯の上下同時作製や、難易度、患者様の体力により、回数は、増減します。目安として参考にしてください。

また、昨年と今年に実際に、入れ歯出張製作をした方の日程を、記載しました。
これもまた、ご参考にしてください。

ケースⅠ

入れ歯出張製作(都内の場合)
女性 84歳

当院にはご主人と一緒に1999年7月から通院されていました。
そのご主人が昨年の9月に亡くなられました。
その後、一人暮らしの上、筋肉の難病にかかり、家の中でも伝い歩きがやっとで、家の鍵を回して開ける手の力もなくなり、一人で外出ができなくなりました。
週3回ヘルパーさんが来て、毎週火曜日と金曜日にデイサービスに出かけてお風呂に入ってくるという生活です。

そんな状況で電話がありました。声はとても元気そうでしたが
「10年前にあさひクリニックで作った上下の総入れ歯が、あわなくなったみたい、特に上の入れ歯が笑うと落ちてくるので、新しく作ってほしい、いずれ高齢者施設に入所することになると思うの、入れ歯がちゃんとしていないと人と会話もできない。でもね。私一人じゃ、病院に行けなくなってしまったの、どうしたらいいかしら」
あさひクリニックがある五反田と知子さんのご自宅の港区は、距離的にも近く、ヘルパーさんに付き添ってもらいタクシーでも行けないこともないのですが、ケアマネージャーからのアドバイスで入れ歯を出張製作することになりました。
合わなくなった入れ歯は上顎に6本と下顎に7本の歯の根があり、その根を包み込むタイプの入れ歯でした。幸いにも根は痛みもなく、歯ブラシのメンテナンスもおこなえています。
今回は口の中で削る治療はせず、上下の総入れ歯を出張製作で新しく作り替えることにしました。

出張製作1回目  カンセリングと口腔内検査
2013年11月30日  日曜日(午前10時~12時10分)

都営三田線、芝公園駅から5分の所にご自宅がありました。
漫画のサザエさんが住んでいるような家でした。
インターホンを押すと思いのほか元気な声で返事が返って来ました
「鍵は開けてあります、お入りください」「休みの日なのに申し訳ありませんね」と出迎えてくれました。

まずは、亡くなられたご主人のことをよく知るスタッフがご焼香しました。
ご主人は、あさひクリニックで作った入れ歯をダイヤモンドのように大切にされていたそうです。
「こうして、おいしく食事ができるのも、院長先生やあさひクリニックのスタッフの皆さんのおかげだね」といつもおっしゃっていたそうです。

さて、今回の訪問はカンセリングと検査、口の中の様子を調べることが目的です。
患者さんには、ご主人がいつも座っていたという背もたれの高い椅子に腰かけてもらいました。
以前、あさひクリニックで製作した入れ歯を痛みも無く使用されていることから、その入れ歯を利用して、型を取り、その場で技工士が歯科用石膏を流し込み、出来上がった模型を咬合器という口の中の動きを再現する機械に取り付けます。
入れ歯の適合状態、噛み合わせ状態を記録、保存して診断をします。
診療後、お茶を出していただきました。本当はご辞退するべきかもしれませんが、患者さんとの会話は情報収集の絶好のチャンスなので頂戴しました。

出張製作2回目 歯並び、噛み合わせを決めて精密な型取り
2013年12月20日  金曜日(午前10時~午後1時5分)

今日は、入れ歯の大きさ、噛み合わせ、歯並びを用意した仮入れ歯を使って口の中に合わせていく作業です。
新しい入れ歯については、患者さんの希望を入れ歯専門技工士が直接聞きながら、改善点を整理し、仮の入れ歯を咬合器上で修正します。
そこで仮の入れ歯を使って、精密な型取りをおこないます。
技工士はその場で型に歯科用石膏を流し込んで模型を作り、咬合器に付け直して、口の中と模型の誤差がないことをドクターと共に確認します。この作業には、約1時間かかります。

出張製作3回目 新入れ歯を口腔内に装着
2014年1月17日  金曜日(午前10時~12時40分)

待ちに待った新しい入れ歯の装着の日です。
今日からは新しい入れ歯を実際に使って頂きながらの調整になります。
口の中に10分ほど、新しい入れ歯を装着して頂きました。
入れ歯の内面の適合状態や痛みの原因となる凹凸をフィットチェッカーで注意深く調整します。
噛み合わせのチェックは咬合紙で確認します。
困られていた上顎の入れ歯の緩みもなかったのですが、患者さんの指の力では外せないほどきつく入れ歯が出来上がっていたので、上あごの部分を短く調整することで入れ歯を患者さんが、取り外ししやすくしました。
患者さんに、お茶を飲みながら、薄焼き煎餅などを試しに食べてもらいました。痛みや食べかすが入れ歯の中に入り込んでいないかを確認しました。
違和感や話しやすさにも大きな問題はないようでしたので、使ってもらう事にしました。
次回まで、気になったことや、困ったことを忘れないようにメモしてもらう事にしました。

出張製作4回目 新しい入れ歯の調整
2014年1月31日  金曜日(午前10時~12時30分)

新しい入れ歯は、痛みもなくおいしく食べられたそうです。
メモには、何度か左の下唇を噛んでしまった。
まだ慣れないせいだろうと書いてありました。
念のためにリマウント(口の中で採得したチェックバイトを用いて咬合器に取り付けて噛み合わせ診断する方法)による調整をすることにしました。
上下の入れ歯を左上の歯の根が残っている部分で噛み合わせると実際の患者さんの顎の動きと入れ歯の噛み合わせに僅かなズレが生じていることを見つけることができました。
口の中での確認がとても難しい所でした。
出張製作の場合には、患者さんは寝たきりか椅子に腰かけて頭が固定されない場合が多く、噛み合わせのチェックを口の中で、注意深くおこなったつもりでも見逃ししまうことがあります。
間接法で噛み合わせのチェックが簡単にできるリマウントは、患者さんの負担も軽減することができます。
デイサービスに行ったら、「きれいになったね。少し、若返ったよ」って言われて嬉しくなったそうです。

出張製作5回目 最終入れ歯調整2014年2月7日  金曜日(午前10時~12時)

食事も普通に食べられています。下唇も噛まなくなりました。口腔内をチェックします。
歯科技工士は確認のため、再度、リマウントし、咬合器上で調整をおこない最終的な研磨をしました。
この状態を記録することで、今後、入れ歯の調整や修理、作り替えに必要になる模型を保存します。
入れ歯の取り扱いや清掃が自己流になってはいないか指導をしました。
指に力の入らない患者さんでしたので、入れ歯の洗浄は超音波洗浄機を使っておこなうことにしました。残った歯の清掃も電動歯ブラシに変えることになりました。
以前より、当院に通院していたという状況でもあり、今回、集中製作を5回という短期間で仕上げることができました。
初めて当院の入れ歯を作る場合、患者様の特徴や、癖を把握することを考え、6~8回製作に必要と思われます。

ケースⅡ

入れ歯出張製作(遠方の場合)

出張製作1回目 口腔内診断と緊急入れ歯製作
男性  80歳
2013年11月22日(午前10時~午後4時まで)

8:22大宮発の新幹線に乗り、車中で訪問宅の地図と今日の作業スケジュールを確認し、仙台には10:37に着きました。駅には、息子さんが、迎えに出てくれ、遠方の患者さんでもあり、初回の相談と診療を同時におこなうことになりました。

ご家族からは、現在使用中の入れ歯は、全くダメで、食事が取れずに困っているので、本入れ歯ができるまでの間、使える仮の入れ歯を作ってもらいたいと希望がありました。

今回は、家族の同意を得て、午前と午後の二回に分けて診療をおこない入れ歯を製作することになりました。通常2回かかる入れ歯の製作の工程を1日でおこない、次の出張には治療用入れ歯を装着できるように計画をしました。

患者さんやご家族から、どんな生活環境で暮らして、
「どういう入れ歯を望んでいるのか」
「入れ歯の取り外しをご自身でおこなえるのか」
「入れ歯の洗浄は誰がしているのか」
などをお聞きしました。

今回の出張製作の診療内容と日程の説明をしました。

その間に技工士は器材を運び込み、セッティングします。診療に必要なスペースとして畳半畳のスペースと水を使います。流し台をお借りすることになりました。

準備が出来ました。
早速、患者さんには、椅子に腰かけてもらいます。口の中を検査します。LEDヘッドライトで口の中を視診、手術用グローブをつけて顎堤粘膜を触診しました。

電話相談時に痛みがあった上顎右の前歯2本は、事前に近くの歯科医院で抜い頂いていたので、今回の出張入れ歯製作は、上下顎の総入れ歯になります。

口の中の型取りをしました。
歯科技工士は、その場で取られた型に歯科用石膏を流し込んで模型を作ります。
出来上がった模型を咬合器という口の中の動きを再現する機械に取り付けます。
歯科技工士は歯科医と口腔内と模型のズレがないかを咬合器上で確認します。

出張製作では、いかに短時間で効率よく必要なデータを集める事ができるかが重要になります。

顔貌、口元、テストフードの咀嚼時の動画などをできる限り、撮影保管するのですが、なかなか訪問先での撮影は難しくなります。
そんな時、入れ歯の製作する技工士が直接、患者さんと話ができることは、出来上がる入れ歯に大きく影響します。

2時間が経過しました。作業が進む中で、患者さんも疲れて来たようです。

家族   「少し、疲れてきたみたい…」
歯科医師  「これからの作業は技工操作になります。
技工士が口の外でおこないます。
午前の工程はここまです。
休憩して、続きは午後から始めましょう」
家族   「少し、それまで横にさせてもらいましょうね」
歯科技工士が立ち合うことで、模型の上で作業が多くなりますので、患者さんのにとって、肉体的疲労を軽減することができます。

午後の工程は、歯科技工士が、作ったワックスの入れ歯を歯科医師が口の中に合わせて歯並び、噛み合わせ確認をします。

歯科医師  「お疲れ様でした。本日の作業はこれで終了です。
次回は、治療用入れ歯が入ります」
家族   「次には、もう新しい入れ歯が入るのですか???」
歯科医師  「あくまでも仮の入れ歯ですが、
その入れ歯を利用して本入れ歯の製作になります」

仙台の街は、明後日に控えた、楽天の優勝パレードの準備が始まっていた。
当日は、青葉区東二番丁通りから始まった優勝パレードにファン21万4千人が集まったそうです。

出張製作2回目 緊急入れ歯の装着
2013年12月6日(午前9時~12時)

大きな器材は事前にご自宅まで宅急便で送らせてもらってあり、運ぶ器材も軽くなりました。

前回、型取りをした模型で、治療用入れ歯を作りました。
口の中に装着しました。
その状態で10分間、楽にしていただき、その後で調整を始めます。

入れ歯の適合状態は良好でしたが、上顎の前歯を最後まで残ったことで、前で噛む癖があり、チェックバイトをとって、咬合器にリマウントして噛み合わせの調整をおこないました。
テストフード(軟らかいお煎餅)を食べて頂き、入れ歯に痛みがないことを確認し、様子を見ることになりました。

「慣れなさい」とリハビリ調整期間の違い
歯科医師が、「入れ歯に慣れなさい」としきりに言うのを聞いて患者さんは「入れ歯に慣れろとは、何事だ」と思われ方もおられるでしょう。
歯科医師が言う「慣れなさい」とはリハビリが必要と言うことです。

入れ歯は自分の歯と同じように、すぐに強く噛むことができません。
入れ歯の噛み方にも練習が必要です。

軟らかいものから、徐々に慣らしていけば、ある程度の固い物でも普通に、噛めるようになります。

入れ歯を装着した直後は、痛みが出ることもあります。
痛みをそのままにせず、リハビリ調整期間にしっかりと改善させましょう。

あさひクリニックでは、リハビリ調整期間を3か月間設けて新しい入れ歯に早く順応出来るように、毎回のリマウントによる噛み合わせの調整もおこなっています。

出張製作3回目 治療用入れ歯の内面調整
2013年12月13日(午後2時~5時30分)

「上顎の入れ歯は、良好、痛みもない。下顎の入れ歯がまだゆるく感じる。食べかすが入る」
下顎の入れ歯の内面に入れ歯内面裏装材(リプロライナー)を張ることにしました。

患者さんは入れ歯の取り外しも入れ歯の洗浄もすべてご自分でおこなっています。

「下顎の入れ歯のゆるみを少なくするために入れ歯の内面を裏打ちしました。
このリプロライナーという軟らかい材料は、従来の裏打ちの材料と異なり、患者さんの現在の歯ぐき(安静時)の形で硬化して再現するのではなく、日常の食事や話をしている時(機能時)の歯ぐきの形を再現します。
入れ歯の歯ぐきの粘膜は安静時と機能時とでは、違いがありズレが生じることがありましたが、リプロライナーは、日常生活のいろいろな場面に即した状態に合せて時間をかけてゆっくりと固まっていきますが、その間、入れ歯安定剤を使うとリプロライナーが付きにくくなってしまいます。
入れ歯安定剤はお使いですか?
次回のリハビリ調整までは、入れ歯洗浄剤は使わないでください。
硬い歯ブラシでは、擦らず、水で流すだけにしてください」

リプロライナーが完全に硬化すると入れ歯の辺縁部(入れ歯とリプロライナーの境目)がザラついてきます。それは次回のリハビリ調整時に歯科技工士が磨きます。夜は外して水に浸けてください。食事は普通しても大丈夫です。

仙台の冬の風物詩、定禅寺通りのケヤキ並木に60万球の電球を付けるライトアップ
午後5時30分の点灯の瞬間を見ることができました。
道路の真ん中の並木道は光のトンネルになって幻想的な世界が創り出していました。

出張製作4回目
治療用入れ歯の調整
治療用入れ歯を使った本入れ歯の精密な型取り
歯並び、噛み合わせの最終確認

2014年1月24日(午前10時~12時)

「痛みはありません。食後、食べかすが、沢山入ることは無くなったが、全体的には、少し入る。下の入れ歯をもう少しきつくして欲しい」

治療用入れ歯を使って、精密な型取りと噛み合わせを咬合器にリマウントして、再現させます。
本入れ歯に使う人工の歯の色と歯の並びを技工士が患者さんや家族と直接話をして決めていきます。
歯の色は、治療用入れ歯に使ったA3.5よりも白いA3に替えて、歯並びは前歯4本を前突にすることで鼻の下のボリュームと話しやすさを考慮しました。
下顎の入れ歯のゆるみは、できるだけ辺縁封鎖をおこなうことと、吸着を確認できる透明な入れ歯を本入れ歯として作ることにしました。

出張製作5回目 本入れ歯の装着(透明入れ歯)
最終本入れ歯は、人工の歯の周りだけを歯ぐきと同じガム色にし、他の部分は、透明な樹脂で作りました。
透明入れ歯は、内面の適合状態を目でのチェックすることが出来ます。
歯ぐきの痛むみ部分を見つけやすく、入れ歯の表面の凹凸を極力付けずに、平坦、滑沢に仕上げてあるので、食物が溜まったり、こびり付いたりしにくく洗浄がしやすい特徴があります。
また、高齢者施設に入所した場合、他の患者さんの入れ歯と明確に区別出来るメリットがあります。
本入れ歯の調整をおこないます。

患者さんから要望があった「下顎の治療用入れ歯が、まだ、ゆるい、きつくしてほしいと」について本入れ歯を透明の入れ歯にすることで顎堤粘膜との吸着をよりチェックすることができました。

噛み合わせも前で噛む癖の改善することが出来ました。
リマウントをして噛み合わせを確認しましたが、バランスの取れた噛み合わせを与えることが出来ました。

今日も仙台は、青空が出ているのに雨が降ってきたり、やんだり、仙台は、どうして天気雨が多いのだろう。

出張製作6回目 透明本入れ歯のリハビリと最終調整
2014年4月11日(午前10時~12時30分)

「下顎の入れ歯のゆるみもなくなりました。入れ歯の中に食べ物も入らなくなりました。痛みのなく食べられます。しいて言えば食後、下の奥歯と頬粘膜の所に食べたものがいつも溜まってしまうことが気になります。」

リマウントによる噛み合わせの調整後、入れ歯の左右の頬棚を短くリハビリ調整をしました。

2013年11月から2014年4月まで、月に一回のペースで6回の仙台出張をして、治療用入れ歯を緊急入れ歯として製作し、その上で透明入れ歯を本入れ歯として作りました。

今回、仙台の男性は、家族の後押しがありました。

通院が難しい高齢者は、あわない入れ歯のままで使っていることがほとんどです。軟らかい物ばかり食べているのではないでしょうか。
あさひクリニックは、その様な患者さんのために、今後とも出張入れ歯製作を続けて行きます。