ある患者様のお話です。この患者様は現在総入れ歯なのですが、その原因は若い時に歯周病を患い、歯を全て抜くことになった為でした。以来、総入れ歯を使っていたようなのですが、それはそれは入れ歯で苦労されたとのこと。
例えば、ご自身で会社を経営されており大勢の人の前でお話する機会が多かったために発音や口元の動きにはとても気を使っていたそうなのです。しかし、発音の難しい外国語がうまく話せなくなってしまったり、時には大事な席で入れ歯が外れて恥ずかしい思いをしたりと、入れ歯にまつわるエピソードは絶えずあったようでした。
ところが、この患者様も今では快適に入れ歯で過ごされています。
「初めは入れ歯を諦めずに作ることに悩んだ部分もあったんです。だけどね、たっぷり時間をとってもらって、いつも細かく修正して頂けたからこそ今の入れ歯になれたんです。」と、お話しされていた時にはすっかり笑顔になっていて私たちも安心していました。
そして先日定期検診でお会いした際には、こんなことがありました。
「私ね、女性のスタッフの方々が皆さんとても優しくて、いつも励ましてくださったから治療を終えることができたの。もし、皆さんに出会えていなかったら私はもう何もかも諦めて生きていたと思います。だから、本当にありがとう。」とお話して下さいました。突然こんな素敵なお言葉を頂けると思っていなっかったので、驚きでおろおろしてしまいましたが(すみません泣)、本当に嬉しかったです。こちらこそ、ありがとうございました!!
入れ歯をつくったり、調整したりするところが病院の役割である事は間違いありません。だけど、病院や私たちの役割は決してそれだけではないのですね。温かい病院になるようこれからも目指していきたいと思います☆
2014-11-17