A.確かに総入れ歯にはバネはありません、バネをかける歯がないからです。
部分入れ歯は、残っている歯にバネをかけることで安定しています。
もしも、部分入れ歯にバネが無かったら、どうでしょう
バネがないと口の開け閉めや舌を動かすだけでも入れ歯がずれたり、外れたりします。
話をする時や食事の時に動いて、うまく機能しません。
部分入れ歯を使用される方で、まだ沢山、歯が残っているのならば、バネを目立たない場所に、かけることも可能ですが、残っている歯が少なく、前歯だけが残っている方は、バネが目立つ前歯にかかってしまいます。
バネには、入れ歯を外れないように維持する力と、入れ歯を横揺れしないように把持する力と、入れ歯の沈み込みを防ぐ支持する力があります。
また、口の中でバネとバネが、バランス良く位置することで入れ歯がより安定するのです。
「バネが目立つ部分入れ歯がイヤ」と言って、残っている歯を全部抜いてしまうことはお薦めできません。
良く出来た入れ歯でも、食べ物を噛んだ感触は、自分の歯に叶わないのです。
バネの目立たない部分入れ歯とバネのつかない部分入れ歯は違います。
現在よく使われるバネの目立たない部分入れ歯には、金属製のバネの代わりに歯の色と同じ白い樹脂でできたバネで部分入れ歯を押さえるホワイトクラスプ入れ歯や、バネのつかない入れ歯には、バネの代わりにピンク色の軟性樹脂で歯と歯ぐきを包み込み、部分入れ歯を押さえる、ノンクラスプ入れ歯があります。
その他にもまだ、残った使える歯を背を低く加工して利用し、全体を包み込む形の、コーヌスクローネ、リーゲルテレスコープ、AGC(Auro Glvano Crown)、ソフトアタッチメント義歯もバネがつかない入れ歯の仲間です。
見た目も大事です。
ご自分の希望をしっかりと受け止めてくれる専門医を捜して、納得いくまで相談して、治療を開始することをお薦めします。
2015-12-22